病気で辛そうにしている子どもとの向き合い方
持病のある子どもを育てていると、
- 病気の症状自体が辛そう
- 採血・点滴が痛そう
- 薬の副作用が辛そう
- 手術が痛そう
- 病気のせいでやりたいことができない
など、子どもが辛そうにしている場面に親は向き合わなければなりません。
ただ、採血・点滴・投薬・手術などの医療行為は、子どもが病気に立ち向かうために必要だから行っていることです。
医師が必要だと判断し、親もそれに同意したのであれば、「申し訳ない」「かわいそう」という親の感情は、捨ててしまったほうがいいと思っています。
ここで親が「健康に生んであげられなくてごめんね」「痛そう」「苦しそう」「かわいそう」と言ってしまうと、もしくは思ってしまうと、子どもに悪いことをしているという思いがどんどん強くなって、前向きではいられなくなります。
子どもが病気に立ち向かっているときの親の役割は、子どもが少しでも安心できるよう、応援し、導いてあげることだと思います。
「ごめんね」「かわいそう」の代わりに、「よく頑張っているね」「ママ(パパ)がいるから大丈夫」「ママ(パパ)もやったことがないこと(例:手術)をやるなんて、すごい!」と穏やかに伝えてみるのはいかがでしょうか。
子どもに前向きな言葉をかけているうちに、親の気持ちも少し前向きになってくると思います。
ここでのポイントは、心の中で思っているだけではなく、声に出して伝えることです。
子どもがまだ話せない年齢であっても、声に出して伝えれば、きっと子どもに伝わると信じています。なにより、親の発した前向きな言葉が親自身の耳に入り、自分で自分を励ますことができます。
また、さらに一歩進んで「ありがとう」を伝えてみるのはいかがでしょうか。
「病気に立ち向かってくれてありがとう」
「治療を頑張ってくれてありがとう」
「生まれてきてくれてありがとう」
「ありがとう」を伝えていると、子どもの病気ではなく、子どもの頑張りや存在そのものにフォーカスでき、親も前向きになれると思っています。
親が病気の子どもと向き合うとき、子どもの病状や心身の状態を把握した後は、意識して子どもの病気以外の部分に関心を寄せることが必要だと思います。
子どもの病気ばかりが気になってしまうとは思いますが、病気が子どもの全てではありません。
子どもの頑張りに目を向けて、励まし、感謝することが、親の役割ではないかと思います。
本記事は以下の書籍を参考にして執筆しました。
清水悦子「赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド」,かんき出版,2011年11月
夜泣きがひどい赤ちゃんへの向き合い方を解説した本ですが、病気の子どもと接するときにも通ずる部分があると感じました。
特に第6章は、夜泣きに悩む親だけでなく、全ての親へのエールが書かれています。
興味があればぜひ読んでみてください。
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